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高森明勅
2023.7.31 06:00皇統問題

皇室の未来へ男系限定論者はこれまで具体策を語っているか?

側室が不在で、非嫡出子・非嫡系子孫の皇位継承可能性が
全く排除されたにも拘らず、皇位継承資格は「男系男子」限定という
窮屈な“縛り”を相変わらず維持したまま。

というムチャなルールのもとで、皇位の安定継承、皇室の弥栄を
可能にする具体策は、果たしてあるのか、どうか。

「私がベストと思っているのは…(旧宮家系国民男性でもまだ当人に自覚がない)
赤子のうちに(養子)縁組を行うことです」(竹田恒泰氏)

「愛子内親王殿下と(旧宮家系の)賀陽家のご令息とのご縁が
よい方向に進んだ暁には…(男系維持の為に)理想的なのです」
(八木秀次氏)

「悠仁殿下には…(男子の後継者を確保する為に)いっそ学校など
行かずにいち早くご結婚いただくことが何よりに優先事項ではないでしょうか」
(倉山満氏)

「天皇陛下に側室をやっぱり持っていただいて、
たくさん、子供を作っていただく」(神谷宗幣氏)

このように、「男系」限定論者が揃って、(妥当かつ実現可能どころか)
当事者の方々の尊厳やご人格を頭から否定する、国民常識からかけ離れた
非人道的で空想的なプランしか提示できないのは、何故か。
論者それぞれの知性・感性の問題と共に、前提となるルール自体に
根本的な無理がある事実を示しているだろう。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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